分娩時における母性意識 2
分娩中の産婦は、陣痛に対する不安以外にも、いろいろな感情を抱えています。
異常なく無事に生まれてくるだろうか・・・五体満足に生まれてくるだろうか・・・
などという生まれてくる子供に対して不安を抱く反面、身近に迫った出産への喜びと期待とが混在した感情が浮き彫りにされてきます。
さらに、産婦は苦痛や恐怖に打ち勝つために自分の助けとなる信頼する助産婦などが立ち会うことで心理的に大きな支えになると言われています。
最近欧米では、分娩に夫が立ち会うことの重要性が議論されています。
我が国でも新生児を父親と母親がともに受け入れ育てていく上で、分娩の場面は親子のきずなを形成するのに重要な一場面として考えられるとの意見もあります。
最近わが国で開業助産婦が多用している『ラマーズ法』による分娩では、分娩はあくまでも生理的な現象であることを教え、安心感と希望を抱かせるのです。
この方法は、妊婦自身は恐怖心もなく、夫婦が互いに協力して胎児を娩出するということで、生まれた子供を夫婦の協力で養育することへの端緒とすることにもなります。
こうして女性は分娩という大事業を乗り越え、児の出生と同時にそれまでの苦痛、恐怖、不安がうそのように消え、あんど感に浸ることができます。
そして、出生した我が子の初めての泣き声を聞き、さらに対面をして、抱いてみることにより、喜びの感情を経験し、母親としての自覚が再び芽生えてくるものです。